Cocktail Story ~ 温度の上げ下げ

introduction

今回はカクテルを作る上での温度について考えていきたいと思います。

ご家庭でのカクテルメイクにも役に立つ点があると思いますので
参考にしていただければ幸いです。

カクテルの温度変化

カクテルを作る上での温度変化は基本的に冷やすことがメインになります。

例えるならハイボールを作るときに氷の入ったグラスにウイスキーを注ぎ、
軽く混ぜることでウイスキーが冷えます。

それと同じようにシェークで作るカクテルも
常温の材料を氷と一緒にシェークすることで冷やすことができます。

このようにカクテルを作る際、特にご家庭での場合は
ほとんどが温度を下げることが重要なポイントとなります。

ジントニックの場合

1、室温が25度として常温で置かれているジンも同じ25度とします。
2、冷蔵庫で冷やしているトニックウォーターを6度に冷えている事とします。
3、氷に関しては家庭用冷凍庫で−3度とします。
4、グラスに氷を入れ、人を注ぎステアします。

この時に大まかにではありますが3から4度程度まで冷やすことが可能です。
もちろん長くステアすればより0度へ近づけることも可能ですが、
その分氷が多く溶けてしまいますのである程度の加減は必要になります。

5、冷蔵庫のトニックウォーターとグラス内のジンの温度が近くなっているため、
 注いでも炭酸がとんでしまうリスクを抑えることができます。

今回の場合はあくまでトニックウォーターが
ぬるいジンに触れて炭酸が余計に飛ばないようにジンを冷やし、
その結果カクテル自体の味も整うというかたちになります。

しかしながら元から冷蔵庫でジンが冷えているなら必要のない工程になるとも言えます。

逆のパターンを考えてみる

次に逆のパターンを見てみましょう、
必然的に温度を上げることにはなるのですが温めるわけではありません。

逆の例はバーでマティーニを作る場合を想定してみましょう。

1、氷とジンは−20度から−30度程度まで冷えているとします。
2、そのたのヴェルモットやオリーブなどは冷蔵庫で6度程度となります。
3、ミキシンググラスに氷を詰め、水を少量注ぎステアすることで氷の余分な角を取りつつミキシンググラスを冷やします。
4、材料を注ぎステアします、この時はカクテルを冷やすのではなく−20度程度まで冷えたジンをステアすることで−2度程度まで温度を上げます。

マティーニのレシピもほとんどがジンのため混ぜることより
温度を上昇させつつ氷から溶けていく水をカクテルに含ませていくことに重きを置く必要があります。

Ending

上記のようにカクテルを作る上での温度変化は冷やすことのみではなく、
その状況や材料の温度帯などによって目的が変化していきます

その時に自分がカクテルを作る環境がどのようなものかを考え、
温度へのアプローチを変えてみることでカクテルの仕上がりが変わってきます。

それほど難しいことではないので、ご家庭でも簡単に試していただけると思います。


四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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