Cocktail Story ~ ラムに関して

introduction

 今回はラムに関しての内容となります。思えば様々なカクテルへ使用が容易と何度もおすすめして来たにもかかわらず、ラム自体に関して取り上げた事がなかった様に思います。

1.ラムのタイプ

 ラムには様々な産地がありますが、今回はタイプについての解説とします。

  1. ホワイト ラム 
    • 熟成せずに蒸留されたもので、クリアで軽い味わいが特徴です。ラムベースのカクテルのほとんどにホワイトラムが使用される事からもその汎用性が伺えます。
  2. ゴールド ラム 
    • 少し熟成を経たもので、樽での貯蔵により色と風味が豊かになります。アイテムによってバニラやスパイスのフレーバーが加えられたものもありホワイトラムに比べるとカクテルへの使用は少し難易度が上がります。
  3. ダーク ラム 
    • 長期間樽で熟成され、濃い色合いと複雑な風味を持っています。キャラメル、トロピカルフルーツ、スモーキーな要素が含まれることがあります。カクテルへの使用もホワイトラムよりコクや濃厚さが欲しい時に選ぶ事が好ましいです。

2.ラムの生産方法

 ラムは世界中で作られているため全てにおいて生産方法が全く同じと言うわけではありませんが、大まかに製法を紹介したいと思います。

  1. サトウキビの収穫 
    • ラムの主原料であるサトウキビが収穫されます。一部の地域では、サトウキビの代わりに甘蔗が使用されることもあります。
  2. 圧搾 
    • 収穫されたサトウキビは圧搾機を使用してジュースにされます。このジュースは「シュガーケインジュース」と呼ばれます。
  3. 発酵 
    • シュガーケインジュースは酵母を使って発酵させられ、アルコールが生成されます。この段階で得られる液体は「ワイン」または「酒精液」と呼ばれます。
  4. 蒸留 
    • 発酵した液体は蒸留器で蒸留され、アルコールを濃縮させます。これにより、アルコール度が上がり、ラムのベースとなる液体が得られます。
  5. 熟成 
    • 一部のラムは樽で熟成され、風味が豊かになります。このプロセスで木樽から香りや味が取り入れられ、ラムが深みを増します。
  6. ブレンディング 
    • 一部のラムは複数のバッチをブレンドして均一な味わいを保つことがあります。
  7. 濾過とボトリング 
    • ラムは最終的に濾過され、ボトリングされて市場に提供されます。

Ending

 今回はラムに関する基本的な説明のようになりましたが、非常に種類も多く一部製法のアイテムをのぞけば癖も少なく個人的には万人受けするお酒と言う印象です。サトウキビ由来と言う部分も有ってか果物とは抜群の相性で、カクテルのお酒選びに迷った際はとりあえずラムを選択するのもアリかもしれません。

四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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