Cocktail Story ~ マティーニ

introduction

 改めてマティーニについて考える機会があったためここでもマティーニについて触れてみたいと思います。マティーニはカクテル名でありながらカクテルの概念的な雰囲気もあり、その点も少し掘り下げてみたいと思います。

一般的なマティーニ

 マティーニは非常にクラシックなカクテルで、通常はジンベースで場合によってはウォッカをベースでオーダーされる事もあります。以下に、クラシックなジンでのマティーニのレシピを紹介します。

マティーニ

材料
ジン 45ml
ドライベルモット 15ml
オレンジビター 3ds
レモンピール

作り方

  1. ミキシンググラスに氷を入れ、しっかりとミキシンググラスを冷やします。
  2. レモンピール以外の材料を注ぎステア、冷やしたカクテルグラスに注ぎます。
  3. レモンピールを絞りかけ、オリーブを飾ります。

 一般的にマティーニは非常にシンプルで、グラス内には氷を加えないことが一般的です。また、オリーブやレモンの皮で飾りつけることがあります。

昔のマティーニ

 マティーニは時代とともに様々なアレンジがされ、好みやトレンドによって変化しています。昔のマティーニのレシピを見てみましょう。

1. ジンが主流で昔のマティーニは通常、ジンをベースにしたものでした。ジンのドライな風味が特徴的でした。

2. ドライ・ベルモットの量は遥か昔のレシピでは、ジンと1対1などのレシピでした。冷凍や冷蔵の設備が進歩した事で徐々にドライ傾向になりました。

概念的に使用されるマティーニ

 海外から持ち込まれるレシピに多く見られるの〇〇マティーニと言ったカクテル名です。ただレシピを見るとジンもベルモットも入っておらず、全くマティーニとは言えない内容が多いです。この様なカクテル名を見かけた方もそれなりにおられると思います。おそらくではありますが、この場合カクテルグラスに注がれたカクテルをマティーニと言う括りにしていると思われます。

Ending

 脚付のカクテルグラスに注がれたものがマティーニと呼ばれるのは、最早マティーニがカクテル名からカクテルとしてのジャンルもしくは概念的な何かになっているのでしょう。

 この点は拘りが強い方は中々に受け入れ難いものかもしれませんが、カクテル自体の普及の側面で考えると良い方法の一つなのかもしれません。

四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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