改めてPRについて考える Vol.2

改めてPRについて考える Vol.2

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以前にPR業務の中の広報業務を詳しく見ていきましたが、
今回は大枠でのPR業務を見ていこうと思います。

簡単に復習しますと、
TVや新聞などのいわゆるマスメディアを活用して情報を発信していくのが「広報」的業務で、
マスメディアに加えて、SNSなどの消費者や関係各所自らの発信を活用していくのが「PR」的業務となると考えています。

■購買決定に大きな影響力:家族や友人の推薦

少し話が外れますが、様々な調査やアンケートでよくあるのですが、
商品購入やサービス利用の決定の要素の一つに、家族や友人の推薦が大きな影響力があることがよく知られています。
その推薦を得るために、広報からPRへと拡大していったと言ってもいいと思います。

■消費者発信の情報を促すには?

今の時代は消費者や関係者自身がSNSなどを通じて情報発信可能になりました。
まず、消費者や関係者が情報発信をなぜ行うのか?を考えてみると、
その情報を発信することにより、何かしら自分自身へのメリットを享受できるからでしょう。
そのメリットとは単純に金銭的なメリットもあるかもしれませんし、承認欲求的なものかもしれません。
顕在的、潜在的どちらにしても何かしらの自分自身へのメリットを得られることを期待して情報を発信するのです。
情報発信を行なってくれるユーザー対して、
どの様なメリットを与えられるかを意識して施策を考えましょう。

具体的なシチュエーションを想像してみますと、
カフェや喫煙所、駅などで、スマホを触っているAさんがあなたが発信した情報を確認していた時に、
友人と出会った時に、「スマホで何見てるの?」と聞かれたAさんが、
あなたが発信した情報を素直に友人に伝えられるか。。。ですかね。

押し売り的な情報であれば、Aさんは友人に伝え辛いでしょうが、
Aさんが友人に共有することで何らかのメリットがあれば、積極的に共有してくれるでしょう。
例えば、「□□□が新商品を出した」という情報であれば、
新商品が魅力的であれば共有されるでしょうが、そうじゃないケースも多々あると思います。

しかし、「□□□が新商品を出して記念セールやってるよ」のような、
新商品+αの情報があれば、情報発信される機会が増えます。

■PRに求められるモノ

「広報」と「PR」と比べて、求められる成果が曖昧な成果から、
具体的な成果へ変化していったのも大きいですね。
かつての「広報」業務の成果を評価する基準の一つとして、「広告換算費」という指標を用いられてきました。
プレスリリースなどで発信された情報が、
メディアに取り上げられた記事を広告出稿した場合の費用に換算した指標になります。
「どれだけの人に情報を届けられた」ではなく、
「数多くの人に届けられそうな場所の確保」で評価されてきました。
もちろん、それらの記事掲載の成果の計測も難しいので、
「認知を広げる」、「空気感を作り、場を暖める」様な抽象的な成果になりがちでした。

しかし、Webだけじゃなく、メディアや技術の発達で様々な形で計測が可能になったことにより、
「認知を広げる」はどれだけの人数に、
「空気感を作り、場を暖める」はSNSなどで話題になっているかに加えて、
それらの施策がキチンと商品購入やサービス利用に繋がっているのかも計測できるようになりました。
そのような環境ができると、求められる成果の指標や業務も変わって「PR」となったわけです。

様々な形で計測が可能になったことで「PR」の守備範囲が広がり、
「プロモーション」との連携がより強くなり、
企業の広報部門が、「企業広報」と「サービスPR」に分かれ、
それぞれ専門化していき、「サービスPR」は「プロモーション」業務に吸収されている場合もあるでしょう。
「サービスPR」と「プロモーション」は混同されがちですが、
評価の仕方が異なるので、意識して分けるようにしないと、
成果が見えやすいプロモーションに予算が寄ってしまい、
PRに掛ける予算が縮小し、知ってくれてる人は少なくなり、空気感も作りだせず、
プロダクト自体が収縮していくケースもあるので、ご注意ください。

「広報」は伝えたい情報を整理して、発信する場所を作り、
「PR」は広報が作った発信する場所で、どのように伝え、そして広げていくことだと考えています。
その上で、その情報に対してポジティブな印象を持った消費者にアプローチして、
商品購入やサービス利用してもらうための道筋を作るのが「プロモーション」だと理解しやすいでしょう。

次回では、PRの成功例、失敗例などあれこれを記せばと考えています。

Profile

羽木昌尚

2004年にコンテンツプロバイダに入社。 デジタルコンテンツの権利の許諾獲得、自社サービスのプロモーション業務に従事。 2006年にコンテンツデベロッパーに入社。 自社アプリの広告出稿業務に従事し、担当アプリにて900万DL達成。 また、自社メディアでの広告マネタイズを経験。 2018年より独立し、モバイルゲームやアプリをはじめ、 有名おもちゃメーカーなど様々な企業、プロダクトのマーケティング戦略の立案と実行を支援。