Cocktail Story ~ カクテルの名前に意味はあるのか

introduction

 今回はカクテルの名前に意味(花言葉なような)についてみていきたいと思います。あらかじめお伝えしておきますがかなり辛辣な言葉を含む部分がありますのでご了承ください。今回の題材は勘違いしてしてしまうととても恥ずかしい思いをする可能性がありますので頭の片隅にでも記憶していただけると幸いです。

いわゆるカクテル言葉の存在について

 花言葉の様にカクテル言葉が存在するのかと言う点に私個人の見解ですと何とも言えないのが現状です。ネットで検索すれば読んでいるこっちが恥ずかしい様な言葉が溢れています、そう言う点では存在していると言えるかもしれません。しかし疑問点もあり、一体誰がいつその意味を持たせたのかと言うところです。ここに関しては花言葉も同じなのかもしれませんがカクテルの場合はより曖昧な印象です。特にカクテルはすでに意味を持った名前が着けられているのがほとんどでそれらとカクテル言葉と言われるものに関連性が見られないものが多く、あたかもそれが正しい知識であると考えるにはかなり危ういものに感じます。

私が思うカクテル言葉が含む危険性

 かなり良い言い方をした上で、バーには自身の知識を他人に知ってほしい人が時折現れます。その様な方の半数は異性の気を引きたいと言う確固たる目的をお持ちの場合が多く、知識の多さ=モテると信じておられます。知識も含めて何かを身につけると必ず披露したくなるもので、それは形の有無は関係ないでしょう。良い時計や車を手にすれば人に見せたくもなりますし、知識や技術も同じです。ここに関しては全くもって健全と言えます。しかしこれがお酒を飲む場で異性に対して披露される知識で、それが正しいかの根拠もない上に下手をすれば見ず知らずの方に向けられる可能性があります。これは凄く怖い事ではないでしょうか?またネット上に溢れるカクテル言葉と呼ばれるものの中には『このカクテルを異性がオーダーしたら、、、』の様に書かれている事もあります。しかし冷静に考えて皆さんはカクテルの名前などの文字の部分でオーダーするカクテルを決めるのでしょうか?おそらく好みの味や度数などの条件に合ったものをオーダーされるはずです。好きなものをオーダーしたら突然横から勘違いした異性に欲望の矛先を向けられてはたまったものではありません。その様な恥ずかしい行動を取らない為にもあやふやな情報は鵜呑みにしない事、そしてお酒に詳しくてもモテるようにはならないと言う現実を受け止めましょう。何かを身につければモテると言う考え方はお酒が入る場では特に危険です。

Ending

 今回の内容についてですが、私個人の日常で、ある会話の中から今回の話題となりこのような内容となりました。カクテル言葉にロマンティックな意味がある、と言う部分に関しては良いと思います。その様なファンタジーに近しい話題も時には楽しい事かと思います。しかしながら誰もが見れるネット上にこのカクテルをオーダーした異性はこう思っている、と言うような内容が堂々と書かれている事は個人的に恐怖でしかありません。それらを鵜呑みにし恥ずかしい思いをした方がおられたらそれはまだ幸せな方かもしれません。恥ずかしい思いをした事で自らを律する事ができたでしょう。しかしそこに気づかず迷惑をかけ続けている人がいたり、嫌な思いをした方もおられるはずです。中にはもうバーはおろか1人で飲みに行きたく無いと言う気持ちになってしまった方もいると思います。知識である情報に他人の心情まで決めつけて書かれている事は大変悲しく、それがお酒やカクテルの事となると尚更です。これまでにバーでのマナーについていくつか話題にしましたが、一番は他人に迷惑をかけない事です。あえて伏せてここまで書きましたがこのパターンは98%くらいでおじさんです。


四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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