Cocktail Story~カクテルレシピと自身の記憶「 ギムレット GIMLET」

Cocktail Story~カクテルレシピと自身の記憶「 ギムレット GIMLET」

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先日のジントニックに続き、今回はギムレットに関してお話していきたいと思います。
レシピは至ってシンプルで、ジンとライムジュースに砂糖を加えたショートカクテルです。
ショートカクテルというのは誰もがイメージしやすい脚付きの逆三角のグラスに入ったアレですね。
比較的度数が高いものが多くギムレットもそれらに含まれます。

先日紹介したジントニックの材料があれば自宅で作ることも可能ではありますが、
想像とは違うところで難易度が高いのでそこについても触れていければと思います。

 

ギムレット GIMLET

 

introduction

このギムレットには長い間悩まされていました、自分の中で結論が見えなかったのです。

ジンとライムに砂糖を加えてシェークするシンプルなカクテルではありますが、お客様の反応と自身で飲んだ時の感想が一致しなかったのです。

ジントニックを店で提供させてもらえるようになってから、他のカクテルを提供させていただくまでには然程時間はかかりませんでした。

当時の師匠のレシピに沿って作るのですが、お客様には美味しいと言葉をかけていただけました。
しかし自分で作り飲んでみると、なんとも酸味が際立ち単純に酸っぱいカクテルでした。

真剣に自分の味覚がおかしいのかと悩んだ時期でもあります。

しかしながら今思えば、当時はカクテルが全体的にドライであることが好まれる時期であったように思います。

 

this volume

修行時代の後、都内にて多店舗を運営する大きな会社に就職し日々様々な店舗でカクテルを作りました。
ある日を境に師匠からこれからは自分が良いと思うレシピに変えていきなさい、
全てのレシピが変わるくらい突き詰めなさいという言葉を頂いたためこの時が自身の転換期であったと思います。

様々なカクテルが変化をしていく中で、ギムレットに再び悩まされることとなります。

このままではダメだと感じ、あるお店にギムレットを飲みに行くことにしました。

BARに通う方であれば誰もが知るであろうあるお店です。

そのバーテンダーの方のギムレットを飲むのは2度目でした、1度目は私も若く味など記憶できないほどに緊張していたのを覚えています。

幾分か歳を重ねた2度目の機会で衝撃を受けることになりました。

何もかもが違うのです、正確には私が固定概念に縛られていたということに気づきました。

店鋪やバーテンダーによってカクテルは様々な点が変わります。
材料や道具、レシピはもちろん温度も手順も違うのです。
私はいつしか自身の持つ知識と経験のみで物事を判断するようになっていたのでしょう。
そんな初歩的なことにすら気づかなかったのですから

ここから私の抱えていた問題はすごくあっけなく解決しました。

結果を先にお話しするとギムレットが少し甘くなり、度数が下がりました。

自分の作るギムレットがとても好きになりました。

ではここに至るまでに私がどのような事柄に囚われていたか、結果どう変わったのかをお話ししていきます。

 

recipe&technique

主材料となるスピリッツ類は冷凍で限界まで冷やさなければならない。

上記の点が最大の問題でした。

ジンやウォッカなどを冷凍庫で冷やしているBARがほとんどではないでしょうか?

ここに関しては私も同じです。
しかし全てのカクテルに冷凍したスピリッツを使用するべきかと言えば違うのではないかと考えます。

この点をギムレットに当てはめた場合だとシェーカーにジンを注ぎ、次にライムジュースと砂糖と入れます。
ここで生じる問題点は冷凍したジンとライムジュースが直接触れてしまうことです。

マイナス20度程に冷えたジンにライムジュースが触れることで果汁が凍ってしまうのです。
これによりわずかながらに苦味が出てしまうと私は感じます。

分量例:

プリマスジン 45ml
ライムジュース 15ml
パウダーシュガー 1tsp(バースプーン山盛り)

 

Ending

可能であればカクテルによっては材料の温度帯を分けた方が良いかもしれません。
シェーカーに入っている材料の温度で、冷やすのか温度を上げるのかというふうに目的も少し変わってきますね。

ちなみにシェーカーを使うカクテルは自宅で作る際はご注意を、なかなか大きな音がします。

Profile

四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。 オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。 現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。