学生時代、人に勧められてBARで初めてモスコーミュールを飲みました。
ジンジャーエールとウォッカのカクテルと言われ、自分の想像範囲で味をイメージしていたのでピリッとした辛さに驚いた事を今でもはっきり記憶しています。好きな方も多い某辛いジンジャーエールですね。
自身がバーテンダーとして勤務を開始した頃はこの辛いジンジャーエールでなければモスコーミュールではない!
みたいな謎の線引きがありました、世間知らずでした。
モスコーミュール Moscow Mul
introduction
シンプルなカクテル、例に挙げるならばジントニックと比べてモスコーミュールは店舗による違いの幅が大きいように感じます。今回はモスコーミュールについて書いてみようと思います。
おそらくではありますが、ジントニックと同等のレベルで認知度の高いカクテルではないでしょうか?銅のマグで提供するBARも多いため、見た目で印象が残っている方も多いと思います。
この銅製のマグを含めて先ほども書いたように、モスコーミュールは店鋪やバーテンダーによって材料等の違いが激しく出ます。
this volume
先ずはジンジャーエールです。ジンジャーエールと書きましたが違う場合もあります。ジンジャーエール一つをとっても、スーパー等で購入できる大手飲料メーカーのものからBARや飲食店を専門に取り扱いがあるものまで様々です。
先ほどの辛いジンジャーエールもですね、こちらに関してはBARでモスコーミュールを飲んだことがある方であればほとんどの方はご存知だと思います。
しかしながらジンジャーエールだけが選択肢ではなく、ジンジャービアと言うものが存在します。
こちらはジンジャーエールの原型とも言えるもので生姜を発酵させた微発泡のドリンクで、自宅で作成することも可能です。
味はジンジャーエールを濃厚にした物としてイメージしていただければ分かり易いかと。
両者好みに関しては分かれるなと個人的に感じています。この辺りはバーテンダーさんと一度話して見たいものです。
recipe&technique
次の材料はもちろんウォッカです。
ウォッカに関しても違いが出ますが、ここで言う違いとはどのメーカーのウォッカかと言うことではありません。
現在では様々な産地から発売され、ブランドごとに多くのフレーバーウォッカも展開されています。フレーバーウォッカとは簡単に説明すると果物やスパイス等の香り(フレーバー)を加えたウォッカになります。これらを店舗による違いに加えるとキリがないため、今回は省きます。
ここでの店舗ごとの違いとはウォッカ自体に何かを漬け込むかもしくは何もしない、のどちらかになります。
1番多いのはやはり生姜です、これに関しては私の修行時代でも主流な方法でした。
現在ではハーブやスパイスも色々手に入りやすいこともあり、相性の良いと思われるものを組み合わせてオリジナルのウォッカを仕込む店も多いです。
その次がグラス、もしくはマグになります。
過去銅製マグがとあるメーカー様より提供いただけることがり、その頃に一気に普及したように記憶しています。その後しばらく途切れてから再開されたと思うので今では銅製マグで提供すること自体は然程難しくはないと思います。ネット通販でも購入できます。
モスコーミュール誕生のストーリと言うのがございまして、そこを重視すれば銅製マグでの提供が本来のモスコーミュールとなるはずです(上記のジンジャービアも含む)
しかしながら金属製という点で苦手とされる方もおられます。
私は特に問題ないのですが、過去お客様でモスコーミュールをグラスでお願いしますとオーダーされた事があります。
ガラスか金属かの二択であればここも重要な要素になってきますね。
ここまでで私が思うモスコーミュールの店舗による違いを書いてみました。
これらが組み合わさってと考えれば、かなりのバリエーションが楽しめますね。
様々な違いの中からより良い物が生まれれば、思いもよらない発見があるのではと最近はよく思います。
ちなみに私のレシピはすごくシンプルです、すいません。
分量例:
スミノフブラック | 40ml |
フィーバーツリージンジャービア | 130ml |
ライムジュース | 15ml |
ライムスライス | 1枚 |
Ending
ウォッカに生姜を漬け込まなければならない事も、必ずジンジャービアを使用し銅製マグで提供しなければならない事もありません。
美味しいと思うものを提供し、美味しいと思うものをオーダーする。
バーテンダーも顧客もその点に関しては自由です。