Cocktail Story ~ ボタニカルジン

introduction

 今回はボタニカルジンについて触れてみようと思います。ジンとは異なるものなのか?そもそもジンとは何なのか?その辺りも合わせて簡単に解説していきます。

ジンとは

 まずジンについて見ていきましょう。ジンとは数ある蒸留酒のなかの一つでカクテルに最も使用されているお酒と言っても過言ではありません。(蒸留酒とはアルコールを製造する代表的な製法の一つ蒸留を用いて作ったお酒で、発酵によってアルコールを発生させた原料を更に蒸留する事で濃度の高いアルコールを作る事ができるため他の醸造酒などと比べ長期の保管や熟成にも向いています)

 ジンはその蒸留の過程で数種のスパイスや果実の皮などを合わせ、独特のフレーバーを持たせたお酒になります。 先程も書いた通り数々のカクテルに使用されており、ジントニックやマティーニなどメジャーなカクテルの主要材料であり非常に知名度の高いお酒でもあります。

昨今のジンブームとボタニカルジン

 ハイボール程ではありませんが、最近は飲食店や小売店でジンをよく見かけるようになりました。中にはその味を気に入って自宅でも飲む様になった方もおられるでしょう。そんな中でボタニカルジンと表記されたものを見かける機会があったと思います。

 このボタニカルと書かれる事でジンとボタニカルジンの明確な差がらあるように感じるかもしれませんが、ここはあまり気にしなくて問題ありません。ボタニカルとはあくまでも植物由来のと言う意味の言葉でありジンのランクを決める言葉ではありません。また全てのジンが植物由来のものを使用しているためボタニカルと言う言葉自体がジンに使う材料を指す場合もあります。

 この事からもそこまで注意深く見る必要はありませんが、ボタニカルと名乗っている物は大抵他のジンより価格が高く設定されています。要するに少し素材にこだわった高級なジンと見ておけば良いと思います。

Ending

 とくに違いがわかりにくいジャンルではありますが、ボタニカルジンと言う言葉が出た事によりジンが持つフレーバーはかなり差別化されたと感じます。ハーブやスパイスの香りがお酒であるジンに加わる事でどこまでの効果があるかはまだ解りませんがお気に入りの味や香りは見つけやすくなったと思います。飲み方も幅広く料理とのペアリングでも大変可能性を秘めていると考えております。


四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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