Cocktail Story ~ 秋のカクテル ジャックローズ

introduction

 先日グレナデンシロップについての解説だったので、今回はジャックローズと言うカクテルについてお話してみようと思います。個人的にはカクテルの中でも甘味と酸味、アルコール感のバランスがとても良いカクテルと考えています。時期によっては自宅で美味しく作れるので是非おすすめです。

ジャックローズ

 ジャックローズはスタンダードカクテルの一つで、ザクロ由来の真っ赤な色合いが特徴的なカクテルです。ベースは林檎を使ったブランデー、カルバドスでショートカクテルのため少し度数は高めながらもバランスのとれた味わいを楽しむことができます。ジャックローズは、20世紀初頭にアメリカで生まれたカクテルの一つです。林檎から作るブランデー、昔はアメリカ産のアップルジャックでしたが現在ではフランスのカルバドスをベースにしたものとなります。

レシピ

ジャックローズの材料は以下の通りとなります。

カルバドス 40ml
グレナデンシロップ 15ml
ライムジュース 15ml

 上記をシェークしグラスに注げば完成となります。コツとしては甘酸のバランスが非常に重要なため、使用するグレナデンシロップを味見してもし酸っぱい様ならば他の糖類で少し調整しましょう。酸味が強く感じる時は他の酸味を引くのではなく他の甘味を加えた方がバランスを取りやすいです。全体としては甘味の中に酸味を感じるバランスが望ましいです。また秋にはザクロの果実を入手できるのでグレナデンシロップではなくそちらを使用しての作成もおすすめです。難易度で考えるとこちらの方が少し簡単かと思われます。

その場合のレシピは

カルバドス 40ml
ライムジュース15ml
砂糖 2tsp
ザクロ メジャーカップ45ml側に山盛り

 上記をシェーカー内で混ぜつつザクロの実を潰します。その後氷を入れてシェークし茶漉しなどの目の細かいストレーナーで濾しながら注ぎ完成。ザクロとライムジュースの酸味があるので砂糖は気持ち多く入れるイメージで良いかと思います。季節感は薄れますが冷凍のザクロでも代用は可能です。

 ジャックローズの魅力は、そのバランスの取れた味わいにあります。カルバドスの芳醇な風味と酸味のあるライムジュース、そして甘さのあるグレナデンシロップが絶妙に組み合わさり飲みやすいスムーズなカクテルに仕上がります。

Ending

 

 果物で季節感を感じながら作れるスタンダードカクテルでレシピの改変がさほど必要ではないものと考えれば、そう沢山あるものではありません。是非お試し下さい。


四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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