Web3とメタバース Part.1

ここ最近、メタバースやWeb3という言葉を色々なメディアでよく耳にすることが増えてきました。
「メタバースってVRでしょ?」や「Web3ってなに?」と思われているかも知れません。
そりゃそうで、その人や関わっている業界、立ち位置などで考え方が異なり、
特にメタバースに関しては、人によっては全然違うことも多々あります。
ここでWeb3観を持って、キチンとメタバース観を構築出来れば、
様々なメタバースの考え方が理解できると思います。

■Web3までの道のり

Web3(ウェブスリー)と聞いて、今、あなたは何を想像するでしょうか?
単純にWeb3があるのであれば、Web1やWeb2ってあるって思った方、正解です。
Web1、Web2がインターネットがどのような状況だったか歴史を理解すれば、Web3が理解できると思います。
まずは、Web1、Web2を紐解いていきましょう。

Web1の時代とは、インターネット黎明期です。
ダイヤルアップ接続で、それこそ従量課金制で通信速度も遅く、
Webページを持ってたのは極一部で、みなさんはそのWebページを見に行くだけの状態、
Webページを持つ限られた者が情報を発信でき、情報が一方通行の時代になります。
また、画像も重い画像になれば表示するのに時間がかかり、文字情報がメインの時代でした。

Web2の時代とは、プラットフォームの時代というべきでしょうか。
ADSLにはじまり光通信などで、インターネットに常時接続で通信速度も高速化し、
携帯電話、スマートフォンにより外出先でもインターネットに接続できるようになりました。
Webサービスもブログやソーシャルメディアの発達により、インターネットに接続できれば、
誰でも文字だけでなく、画像や動画での情報発信が可能になり、
PCやスマートフォンを用いて、様々なソーシャルメディアを通じて情報を発信できるようになりました。
技術的な部分を見ても、自分でサーバーを持たずにクラウド化が進みましたが、
いわゆる、様々なプラットフォームを用意するGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)の時代と言ってもいいでしょう。

ですが、データもお金もGAFAMに集中し、中央集権的な現状を嫌う人々も出てきます。
Web2で明確化された課題として、中央集権型により、サイバー攻撃されると被害が大きくなります。
また、プラットフォーマーに個人情報が集中し、これらの情報を広告などに用いられることによりプライバシーの損害も懸念されだしました。
そんな中、これらの課題を解決するために提唱されてるのがWeb3になり、Web3を支えるのがブロックチェーン技術になるのです。

■Web3とは

Web3とはイーサリアムの共同創業者であるギャビン・ウッド氏によって提唱された概念になりますが、

明確な定義はまだありませんが、ブロックチェーン技術を活用した非中央集権型、分散型のインターネットになるでしょう。

ブロックチェーン技術により、非中央集権型となり、個人情報は特定の企業ではなくブロックチェーンに参加したユーザーによって分散管理され、

サービスを提供する基盤は特定企業に限定されず、ユーザー一人ひとりが参加するネットワークがサービスを提供する基盤となるのです。

また、個人情報が分散管理され非中央集権型となることで、不正アクセスや情報漏えい、データ改ざんのリスクが軽減されると考えられています。

あまり、ピンと来ないと思いますので、例えばで言いますと、通販で決済する際にはクレジットカードだったり、銀行口座に振込んだりしますが、

クレジット会社や銀行を介しており、国際送金の場合などは高い手数料が取られる場合があります。また、海外ですと銀行口座を持っていない方も多々います。

ですが、Web3の世界であれば、ウォレットを通じて、クレジットカード会社や銀行を介せず、仮想通貨を送り合うことが可能になります。

ちなみに、ブロックチェーンとは、世界中のコンピューターが分散してデータを管理することにより、データを書き換えることを非常に困難にした技術になります。

また、分散してデータを管理しているので、突然システムダウンして使えないということもありません。

中央集権型から非中央集権型、分散型への移行がWeb3だと考えています。

このことはWebやインターネットの世界だけでなく、世の中の様々なことに当てはまるでしょうし、歴史を振り返ってみても、皆さん思い当たる部分は多々あるでしょう。

スポーツの世界でもそうですし、会社組織でもそうですし、マーケティングの世界でもそうですが、中央集権型から非中央集権型、分散型への移行がみられるのではないでしょうか。

そして、Web3の象徴として語られるのが「DAO」になります。

次回は「DAO」を紐解いて、私が考える「メタバース」の本質を深掘りしていきたいと思います。

羽木昌尚

2004年にコンテンツプロバイダに入社。
デジタルコンテンツの権利の許諾獲得、自社サービスのプロモーション業務に従事。
2006年にコンテンツデベロッパーに入社。
自社アプリの広告出稿業務に従事し、担当アプリにて900万DL達成。
また、自社メディアでの広告マネタイズを経験。
2018年より独立し、モバイルゲームやアプリをはじめ、
有名おもちゃメーカーなど様々な企業、プロダクトのマーケティング戦略の立案と実行を支援。

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