Cocktail Story ~ カクテルに加える甘味について

introduction

 今回はカクテルに使用する砂糖やシロップについて解説していきます。甘味はカクテルを作る上でレモンやライムなどの柑橘と同じくらい重要なもの、そんな甘味を担うシロップや砂糖の役割や酒類をみていきましょう。

カクテルに使う甘味の種類

 ここでの甘味とは主に糖類の事とします。スタンダードカクテルに使用する糖類は砂糖と表記されている事が多いです。カクテルレシピが出来た時代によりますが古くから存在するレシピに関してはシンプルに砂糖を使用していたと見て間違いありません。しかし時代が進むにつれ砂糖も酒類が増え、粉の状態のみならず液状のシロップも登場します。ジンとライムと砂糖を使うギムレットは現代ではシロップを使用するバーテンダーが多数ではないでしょうか。それぞれから派生し、様々な砂糖やシロップが存在しますが大きくわけると粉糖と液糖になります。

それぞれの特徴

 粉糖と液糖では使用感が大きく違う事はイメージ出来ると思いますが、細かな使用感についてもみていきましょう。

粉糖

 粉糖に関しては砂糖そのものである為、カクテルに加えても甘味のみが増すので味の調整は非常楽になります。その反面、冷たい液体に溶かすのに時間がかかる場合があります。シェーカー内で溶かす場合は技術的難易度も跳ね上がります。ホットカクテルに使用する分には非常に便利ではあります。

液糖

 主にシロップを指しますが元が液状である為にカクテルに簡単に溶かす事ができます。しかしながら液体である分その中には当然水分が含まれているため、シロップの糖度によってはカクテルが水っぽくなる可能性があります。また自作する事も可能ですが、糖度によっては再結晶化する事もあります。

自作の例としては以下となります。


砂糖 1kg

水 800g

1.鍋に砂糖、水の順番で入れ沸騰しない様弱火で火にかけます。

2.中身を混ぜずに完全に砂糖が溶けるまで待ち、溶けた事を確認して火を止めます。

3.冷めるのを待ち容器に移します。


この様に凄く簡単に作る事ができます。

Ending

 今回はカクテルに使う甘味の糖類に関して簡単な解説をいたしました。シンプルなものだけでなく現在では様々な味や香りの糖類が増えています。特にシロップに関しては果物やハーブにスパイスとそれぞれの素材が使用されたシロップも販売させています。スタンダードなカクテルのレシピをこれらに変更するだけでももの凄い数のカクテルを楽しめます。地域の特産品を使用したシロップなどを見つけた時はぜひ普段飲むカクテルに使用出来ないかイメージしてみて下さい。


四ノ宮清十郎

若くしてバーの世界に飛び込む。
オーセンティックバーなどで修行を積み、独立。
現在は関西を中心に飲食コンサルタントとして活躍中。

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